音楽:GRAVEYARD

最初これはアルバム全体のトーン通り一種のモダンなバイン流グリム童話の様な作風かと思っていたがよく聴き直し歌詞を見直すとGrapevine自叙伝ならぬ現在の彼らの立ち位置や心境を歌ったものなのではないかと。

指を咬まれた、四つ角の悪魔、モダングレイヴヤード。

童話調、フィクション風でしょう。

ただ目についた

“有財無財餓鬼達と踊れ”

“伝えるべき事は無え”

有財無財なんて存在しない言葉を使うのも彼等の持ち味だが発音は

   ウザイ。

この一言を言いたいが為の一文なんても考えられる。

今音楽シーンを賑わす若い世代…餓鬼とか。

ただ目立ちたいためだけに音楽やってんじゃねーよ…餓鬼共…とか。

楽家なら誰しも伝えたい事があるなんて考えるのが日本人だが実際はそーでもなく、ただ自分がやりたい音を出したいやりたいなんて奴等も多いし田中自身もはっきりと歌詞は重要じゃないと言っている。

昔から変わらぬスタンス

   言いたいことは無え。

彼らは歌詞が特徴的で人気を集めるポイントでもあるが田中は言葉の音、語呂の方が重要でそこからリスナーが物語を想像していくのが楽しいのではないかと言っている。

その他

“馬鹿みたいな顔ばっか”

とか

“たかがこれだけ謳う為 何をしている?”

とか

“揺らいだ世界で独り立っている”

とか。

色々とぐだぐだ書いたが、なんつーか孤高であり続ける彼等が大好きだ。

謙虚なんだか高慢なんだか分からないスタンスも大好きだ。

存在自体が世の全てに対するアンチテーゼに見えて大好きだ。 15周年おめでとう。